日時 2017年11月21日(火)午後1時30分~3時30分
場所 岩手大学釜石サテライト 1階 セミナー室
平成29年度 第2回 陸上養殖に関する勉強会 次第
1 開 会
2 主催者挨拶
3 講 演
演題 岡山理科大学の陸上養殖研究の取組みについて
講師 岡山理科大学工学部バイオ・応用化学科 山本俊政 准教授
4 意見交換
5 閉 会
当日の内容
当センターでは、農林水産省の「知」の集積と活用の場産学官連携協議会の支援を受け、釜石市内の企業等と産学官金連携組織である「次世代陸上養殖システムによるフィッシュファクトリー創造プラットフォーム」を立ち上げ、三陸地域に適合した環境に優しい陸上養殖の実証事業を展開する取り組みを開始し、その活動の一環として閉鎖循環型陸上養殖の勉強会を開催しています。
今年度の勉強会は、前回の大連海洋大学海洋科学技術・環境学部長劉鹰教授に引き続き、今年度は2回目の開催となります。近年は、三陸周辺の天然資源が不安定となっており、特にサケ、イカ、サンマの主要魚種の漁獲量が激減し、漁獲する漁業者以外にも、その原料で加工する水産加工業者にも大きな影響を与えていることから、計画的・安定的に生産が可能な魚類養殖が近年注目を浴びております。
今回の勉強会は、11月21日に「岡山理科大学の陸上養殖研究の取組みについて」と題しまして、岡山理科大学工学部バイオ・応用化学科山本俊政准教授を講師として釜石サテライトで開催し、50名程度の出席者がありました。
山本先生の開発した「好適環境水」は、海水魚と淡水魚を一緒に飼育できることでマスコミ等にも取り上げられ、排水基準の厳しい瀬戸内地方では一滴でも排水や水替えができない中で、魚から発生する有毒なアンモニアを脱窒まで分解することで安定した水質コントロールを行い、かつ、天然魚に負けない味の良い魚を閉鎖循環型陸上養殖で生産している取り組みの話がありました。
また、トラフグを理大フグとして市場に生産出荷している実績から、陸上養殖成功のポイントであるコスト計算による採算性や魚種の選定のポイントとして出荷単価が高い魚種や飼育期間が1年以内と短い魚種が良いとの説明があり、我々の今後の養殖事業計画策定の参考とすることができました。